脳は左右対称が好き!ボディランゲージを使った自己演出法
みなさん、こんにちは。
国際ボディランゲージ協会の安積です。
本日は、ボディランゲージを使った自己演出の基本ルールを1つご紹介しましょう。
誰からも好意的に受け止められるボディランゲージ。
それは左右対称で安定した動きです。
わたしたちの脳は、生後間もないころから「左右均等のもの」を好む傾向があります。
たとえば左右整った顔(いわゆる美人顔と呼ばれるタイプの顔ですね)。生後わずかな赤ちゃんでさえ、左右対称の顔に対しては、左右非対称の顔に対してよりも好意的な反応をすることがわかっています。
それはなぜか?
左右対称ものは、左右非対称のものよりも単純で、視覚情報をスムースに処理できるため、脳に負担がかからないからです。この左右対象なものを好む傾向は、大人になってからも続きます。
では、冒頭でお伝えした「誰からも好意的に受け止められる、左右対象の安定した動き」というのは、具体的にどのよう動きをさすのでしょうか?
たとえば、左右対称に重心がかかったまっすぐな立ち方、左右均等の頻度と高さで動かされる手、左右同時に動く表情筋、視線の定まったアイコンタクトなどがあげられます。これらのボディランゲージは、見る側に安定した視覚的イメージを与え、視覚情報の処理で負担がかからないので、話の内容の方により深く注意を向けさせることができます。
一方で、相手を騙したいときや、本題を逸らして相手の脳を混乱させたいときは、体の軸を頻繁にずらしながら、左右の手をできるだけランダムに動かすと効果的です。相手は話の内容よりも体の動きに対して気をとられるので注意散漫となり、話の内容に対するセンサーが鈍ってしまうのです。
先月の大統領選挙で次期アメリカ大統領に選ばれたドナルド・トランプ氏は、まさにこのボディランゲージを使うタイプです。不自然な手の動き、片方の口角だけが上がった左右アンバランスな表情と、頻繁に首をかしげるしぐさ。どの演説を聞いても、何かひっかかるような独特な話し方のほうが、メッセージの内容よりも記憶に残ってしまう方が多いと思います。トランプ氏の話し方は、見る側の脳を混乱させる話し方なのですね。
・自分の話の内容に注目してもらいたいなら、視覚的なイメージが安定する左右対称の動きを心がける。
・相手を惑わせたいなら、左右非対称で不安定な動きをして混乱させる。
シンプルな法則ですが、見る側に与える影響力は絶大です。
人前で話す機会の多い方は、ぜひ覚えておいてくださいね。
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