感情で身体感覚はこれほどまで変化する!〜感情と身体の相関関係〜
緊張すると、心臓がドキドキする。
切ないことがあると、胸がぎゅっと苦しくなる。
不安なことがあると、胃がキリキリと痛くなる。
感情は、わたしたちの身体にさまざまな変化を起こします。
この感情と身体の変化に関する相関関係について調査したチームが
次のような研究結果を発表しました。
【参考文献】http://www.pnas.org/content/111/2/646.full.pdf
研究チームは、人間の「幸福や怒り、驚き、嫌悪、恥、嫉妬、恐怖」といった感情が
人の身体のパーツにどのような影響を与えるのかを調べました。
研究の結果、感情の種類によって次のような変化が見られました。
上記の一覧表をご覧ください。
赤色で示されているのは、体内で感覚が高ぶっているパーツ。
高ぶった感覚がさらに強まると、黄色に変化します。
感覚がくすぶっている箇所は青色で記されています。
愛情(Love)と幸福(Happiness)は似た変化が起きていますね。
愛情と幸福の場合は、身体の広範囲にわたって感情が高ぶっていることが
色の変化から見て取れます。幸福のときは、高ぶる感覚が
足先にまで及んでいることがわかります。
悲しみ(Sadness)と憂鬱(Depression)の間にも類似性があります。
上記の表を見ると、全身が青色に変化していますから、
悲しみや憂鬱を感じるときは、身体全体の感覚が鈍ってしまうのですね。
恐怖(Fear)と嫌悪(Disgust)は一見は類似した変化がみられますが、
恐怖は心臓部分に、嫌悪は口から喉にかけて、感覚が鋭くなるようです。
怒り(Anger)や誇り(Pride)に伴う変化は、おもに上半身に
現れるようですが、怒りのほうは腕の部分の感覚も強まるようです。
怒りを感じたときに思わず腕を振りあげるような、それぞれの感情で引き起こされる行動を考えると、
感情で身体のパーツの感覚がなぜ鋭くなるのか、因果関係が浮かび上がります。
この調査は、主に台湾人とフィンランド人を対象に行われましたが、
異なる人種で同様の変化が見られたということは、
普遍性のある身体感覚の変化だと思っていいでしょう。
ボディランゲージは自分の心を知る「鍵」。
みなさんも「幸福感」に浸っているとき、または強い「怒り」を感じたとき、
身体のどのあたりが敏感になっているのか、
一度ご自身の身体感覚に注目してみてください
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