政治の世界で繰り広げられるパワーゲーム【接触編】
みなさん、こんにちは。
国際ボディランゲージ協会代表理事の安積陽子です。
政治の世界でも、ビジネスの世界でも、
ボディランゲージはつねに、
主導権を争うパワーゲームの一環として用いられてきました。
たとえば、ボディランゲージの一つである「接触」は、
優位性を示すツールとしてよく使われています。
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動物や人間の世界では、
・相手の身体に先に触れることが許される者
・長く触れていても許される者はつねに
相手よりも上位で、
有利な立場の者です。
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つまり、相手から先に触れられたり、触れられ続けることは、
自分が「相手よりも下位の者」と見られていることを意味します。
だからこそボディランゲージを巧みに使った駆け引きを心得ている人は、ビジネスの世界でも政治の世界でも、握手の際にはいち早く手を差し出し、相手をリードする振る舞いを見せようとします。
手を触れる相手だけでなく、その様子を見ている第三者に対しても、自分の優位性や自信を印象づけることができるからです。
先日トランプ米大統領が訪問先のフランス・パリを訪れた際の、こちらの映像をご覧ください。
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いかがでしょうか?
トランプ氏の相手の体に対する手の置き方と不自然なほど長い握手にご注目ください。
マクロン氏の手をずっと離さないだけでなく、マクロン氏が思わずバランスを崩すほど強く彼の手を自分の方に引きよせて(=勢力のジェスチャー①)これは、恋人同士や親子同士であれば愛情や保護のジェスチャーになりますが、政治やビジネスの世界で行うと非常に失礼な行為にあたります。
次に、マクロン氏が警戒感を強めていくと、相手の動きを牽制するがごとく、トランプ氏はマクロン氏の胸と肩の上に手を置き始めます(=勢力のジェスチャー②)。
最初は主導権を握られてしまったマクロン氏も、その後はトランプ大統領の強引な振る舞いに飲み込まれぬよう、一生懸命にトランプ氏の身体に触れ、相手の動きを制御しようとしていますね。
これらのトランプ氏の強引な振る舞いは、自分の支配力や強さを誇示しようとしているのかもしれません。しかしやり方があまりにも露骨で洗練さがないゆえに、かえって幼稚性を帯びて見えるのが、トランプ氏のボディランゲージのイタい点です。
他国のリーダーだけでなく、その夫人たちに対する振る舞いも、プロトコール(国際儀礼)の観点からみると、失礼な振る舞いに値するものばかりです。
トランプ氏の(他国の)ファーストレディーたちに対する非礼なボディランゲージに関しては、また改めてご紹介したいと思います。
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